日米安保や地位協定など、不平等な対米従属条約のせいで、日本がどれほどアメリカのいいように損失を被っているか、あるいは米軍基地の周辺で、日本の法律に縛られない米兵どものせいで、どれだけ大勢の住民が犯罪被害に会っているか、弊会がどれだけ声高に主張しても「日本は米軍に守られている」という幻想の中、偽りの平和に眠りこける一般国民達の耳にはそれが全然届かない。
だが、そんな歯嚙みするようなジリジリした状況の中でも、我々のちっぽけな苛立ちなどまるで意に介さないかのように、世界は今も容赦なく動き続けている。

 特に最近、海外からのニュースをみる度に思うことがある。

 「このままじゃ日本国民が覚醒するよりも、アメリカのほうが先にぶっ潰れてしまうんじゃないか?」と。

 トランプ前大統領を巡る一連のドタバタで露になったが(実際にはずっと前から頻繁に指摘されていたが)アメリカの社会的分裂は、いよいよ選挙や議会といった、民主政治の根幹すら成り立たなくさせつつある。

 その一方、GAFAMを始めとするグローバル多国籍企業の力は、いよいよ国民国家の力すらも超えようとしている。これは単なる一覇権国家の興亡というレベルではない。「近代」という名の、一旦は世界を覆いつくした文明の終わりをすら予感させるほど、それは巨大な変動だ。

このような激変する世界情勢の中で、我らが取るべき道とは何か。

 一つ確実に言えるのは「一般国民が偽りの平和に眠りこけていられる時代は終わる」ということである。

 それは我々が望んだ形ではないかもしれない。

 だがアメリカという最大の後ろ盾を突然喪った時、現行の保守政権や一般国民が前代未聞のパニック状態に陥るであろうことは容易に想像がつく。

 我々を含む「世の中を変えたい」と願う者達にとって、そうした世情の混乱は寧ろ「絶好の機会が来た!」と前向きに捉えるべき状況ではないだろうか。